二次相続で税額が倍になる!? 知らないと損する相続の落とし穴
- 2025.08.08
① 一次相続では0円でも、二次相続で数百万円の税金が!?
「父の相続では税金がかからなかったのに、母の相続で突然800万円も払うことになった…」
これは珍しい話ではありません。
理由は**“相続人の数が減る”ことと、“配偶者の税額軽減が使えなくなる”**ことにあります。
② 二次相続とは?
二次相続は、夫婦のうち一方が亡くなった後、残された配偶者が亡くなったときに発生する相続のことです。
③ なぜ税額が増えるのか?
理由1:基礎控除が減る
相続税の基礎控除額は
一次相続(相続人3人):
3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円
二次相続(相続人2人):
3,000万円 + 600万円 × 2 = 4,200万円
理由2:配偶者の税額軽減が使えない
一次相続では、配偶者が相続した分については原則税金がかかりません。
しかし二次相続では配偶者がいないため、全額が課税対象になります。
④ 実例シミュレーション
家族構成・資産
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父の財産:1億2,000万円
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母の財産:3,000万円
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子ども:2人
一次相続(父の相続)
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母が1億2,000万円相続
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配偶者控除により税額 0円
二次相続(母の相続)
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子ども2人が1億5,000万円を半分ずつ相続
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税額:約1,840万円
比較表
相続区分 | 財産総額 | 相続人の数 | 基礎控除額 | 課税対象額 | 税額 |
---|---|---|---|---|---|
一次相続 | 1億2,000万円 | 3人 | 4,800万円 | 0円 | 0円 |
二次相続 | 1億5,000万円 | 2人 | 4,200万円 | 1億800万円 | 約1,840万円 |
⑤ 防ぐための4つの対策
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一次相続から資産を分けておく
→ 母にすべて集中させず、子にも一部渡す -
生前贈与の活用
→ 暦年贈与・配偶者贈与などを検討 -
生命保険で納税資金を準備
→ 非課税枠「500万円 × 法定相続人の数」を活用 -
二次相続シミュレーションを事前に実施
→ 一次・二次両方の税額を計算し、最適な分割案を作る
⑥ まとめ
二次相続は、一次相続よりも税負担が重くなる可能性が高い相続です。
事前対策をしていないと、数百万円単位の差が生じることも珍しくありません。
無料相談では、一次・二次相続を同時に試算し、最適な相続対策をご提案します。